牙を抜かれた主婦の絵日記

育児マンガとどうしようもない独り言。お気軽にコメントください!

退院後

退院の日は土曜日だったのでパパが行きました。

土曜日の朝一に先生が判断するとのことだったので、万が一入院が延びた時にショックを受けないよう、「明日帰れるかもしれない」とだけ伝えていたので、帰れることが決まったときは「よかった、帰れる!」という感じの反応だったそうです。

ケーキを買ってもらって帰宅。

ずっと家にいたルイに対する嫉妬が芽生えたらどうしようと心配でしたが、帰ったらすぐにルイにかまいだし、泣いたら絵本を読んであげたりして、相変わらずのいいお姉ちゃんでした。

おばあちゃんに電話で「シャロちゃんね、喉がいたくなっちゃったから、病院にいたの。いちゅも。でも注射は痛かったの。」と話していました。ちゃんと理解しているんですね。

入院後の変化

つらく寂しいシャロの入院でしたが、実はよい面がたくさんありました。

まず、シャロが前よりも聞き分けがよくなりました。理由はよくはわからないのですが、もしかしたら・・・家族でいられる時間を大事にするようになったからじゃないかな、という気がしています。一緒に仲良く過ごしたいから、いい子にしているんじゃないかな、という感じ。

また、生活リズムが整いました。テレビ中毒もすっかり抜けて、テレビをつけずおままごとやお絵かき、ジグソーパズルをして遊びます。私や夫も、前よりもシャロと遊びの相手をするようになりました。私たち大人もシャロとの遊び方を学んだような気がします。

手洗いをさぼろうとするときなど、つい「また病院に行くことになるよ」と叱ってしまうのですが、そうするとちょっとパニックっぽくなります。すぐに言うことを聞いてくれるのでつい言ってしまうのですが、あまり多用してはいけないな・・・と反省です。

心配なのは、今後インフルエンザなどで病院に行かなくてはならない時・・・パニックを起こさないか。

学んだことなど

今回のことですが、先生たちに聞いたのですが、予防する方法はないのだそうです。どうしても偶然起きてしまうこと。

こんなことがあるといつも以上に神経質に手洗いやシャワー洗濯などしてしまうのですが、子どものうちにかからないと重症化するものだってあるのだし、病気を恐れすぎてもいけないな、と思ったのでした。

夜間の小児病院は、「ママ、ママ」「痛いよ」という泣き声が響いて、それはそれは悲しい場所でした。

小児科に従事している方々の多くは、子どもが好きな人だと思うのですが、子どもが回復していくうれしい場面だけじゃなく、泣くところも見なくてはならないのだと思います。そんな現場に努めることを選んでくれたことに頭が下がる思いです。

また、少しでも早くそんな子供たちがおうちに帰れるよう、医療現場の改善や教育研究が進むよう、もっと政治参加したり募金などしたりしたいな~と思ったのでした。

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なぜかシャロは大きくなったら男の子になると思い込んでいます。

空を見るシャロ

初めて保育園に復帰した日、お散歩に行くとシャロは時々「なんで自分はここにいるんだろう」という感じで空を見上げていたそうです。

入院前のある日、公園でそれまではしゃいでいたシャロが突然空を見上げるとテンションが下がり、「一人になりたいの」とベンチに腰かけてうつむいたそうです。

「どうしたの?」と聞くと、「昨日ママとケンカしたこと思い出しちゃって」と言うのだそうです。その様子を見たお友達が心配して「どうしたの?どうしたの?」と声をかけてくれたそうです。

復帰したこの日も、空を見上げるシャロをお友達が心配して「どうしたの?どうしたの?」と声をかけてくれたそうです。シャロの成長と、お友達とのつながりの成長が心になんとも響きます。

 ルイちゃんは昨日少し調子が悪かったのか、いつもより泣いて不機嫌でした。今朝便が出たと同時にニッコリが出たので、便秘で不機嫌だったのかな。今は抱っこ紐の中で寝ながらニコ~としています。

入院5日目~

入院5日目

夫が家を出ると同時に、近所にホテルをとった母に来てもらって病院に行く。

 着いた時のシャロの精神状態は悪くなさそうだった。看護師さんへの警戒も解けてきてルイの話など時々しているそうだ。でも、昨日の夜中は「ママ、ママ」と泣いていたのだそうだ。

 

何冊も本を読んだ。「めばえ」の付録にバイキンマンのおもちゃが入っていて喜んだ。画用紙に簡単に家の絵を描いてそこでおままごとする。私が帰る時も一人でそれで遊んでいて、「ちょっとご飯食べて、ルイちゃんにもご飯あげてくるね」と伝えても「うん」と明るい声だった。

 

ルイにパイをあげて着くと病室の前から泣き声。バイキンマンを片手に握りしめて泣いている。隣には絵本の山があった。自分で絵本を眺めながら気を紛らわせようとしたんだろうか。

添い寝したら数秒で眠った。起きた後は寝起きのためか不機嫌だったけれど、もう一度帰ると伝えても、「うん、じゃ、ママが行ってる間これやってる」と、保育士さんに教えてもらった通り、毛糸に細かく切ったストローのビーズを通してネックレスを作る作業をやっていた。

またルイのお世話をして戻ると、看護師さんから、「シャロちゃん、『あとでママが来るんだ』って、フウフウ言いながらがんばってご飯食べてましたよ」。

シャロに会ったら、口をずっと閉じている。無理やり開かせると、苦手な野菜が入っていた。頑張って食べようとしたけれど飲み込めなかったらしい。がんばって食べて早くおうちに帰ろう、という言葉が響いたんだろうか。

 

 

消灯の時間に向けて院内はだんだん静かになっていく。そうするとシャロは、ママが帰る時間がちかいのがわかるらしく、

「今日はシャロ、ママと寝たいの」などと、あたかも今日だけ一緒に寝たいかのような口ぶり。

添い寝したらすぐに寝た。

 

6日目以降

こんな調子で、結局10泊した。

少しずつ慣れていったけれど、やっぱり病室に着くたびうつむいて座っていることが多かった。

「寂しい、寂しい」と泣き出すこともあった。

ただでさえ赤ちゃん返りしていた真っ最中、しかも哺乳瓶絶ちしていた3ヶ月の赤ちゃんがいるという、シャロの精神状態的には最悪のタイミングだった。

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見るたびに違う表情をしてるんですw
毎度毎度、目を合わせるたびに両手両足をバタバタさせて笑顔になってくれます。
産まれた頃クセだった舌を出すのも眉間にしわを寄せるのも減ってきました。強かった向き癖も少し改善です。

ただこの子はシャロに比べて乳児湿疹が強めに出ていて、少し悩ましいです。

 

入院4日目

 8時前に着く。シャロが起きる前。起きた時にそこに居られてよかった!

熱が引いているけれど、精神状態はよくない。

 

カーテンを開けた。この辺りは夜暗くて、星がよく見える。夜に来るたびシャロに見せたいと思っていた。今はもう明るいけれど・・・病院は高台にあって、それなりに景色がいい。

シャロは久しぶりの景色に見入っていた。長いこと無言で見つめ続けている。そしてぽつぽつと、

「(空の雲)コムギちゃん(知り合いのうちの犬)の形ね」
「あれはおじいちゃんおばあちゃんの家かな」

ご飯を食べようと誘っても「もっとお外見ていたいの」と外を見続けている。

 

ここまで、暴れるために歯ブラシなどもできなかったらしい。言うことを聞かせるため、「歯ブラシしないとママ帰らなきゃいけなくなっちゃう」と言って後悔した。

点滴のためグルグル巻きにされた手で泣きながら私の手をつかんで「帰んないで」と泣く。

なんとか言い聞かせて、久しぶりの歯磨き、髪のブラッシング、着替えなどをした。服を着替えさせようとすると、注射の跡を隠そうとする。

 

管は刺さったままだけれど、点滴自体は外れたし、熱も下がったので病室から出られるようになった。一緒に本を借りて何冊も読んだ。シャロはずーーっと私の膝の上にいる。

思えば、こんな2人きりの時間を願っていたんだよな。

Be careful what you wish for

何を望むか注意しろ、って言葉がある。確かに願ってたけれど、こんな形じゃなかったんだけどな。

とはいっても、2人きりでとてもいい時間が過ごせた。

 

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「もういろんな先生と会ったよ。もう充分だよ」

 こないだ私が泣いたからか、遠慮がちに言ってくる。

私もシャロももっと強くならなきゃダメだと思う。

 

シャロと塗り絵をしていたら、11時頃に夫から助けてメール。

「あのね、パパがね、シャロちゃんに会いたいって泣いてるの。だからパパ呼んできていい?ちょっと出かけてきていいかな。」

シャロはあきらめたように、素早く片目の涙を拭くと、塗り絵から目を離さないまま頷く。

 

パパが着いてから昼寝したが、怖い夢を見たのか、「いやだいやだ!」と暴れながら目を覚ましたという。

 

それを聞いて私は母に助けてほしいとメールした。母はすぐに来てくれて、夫と交代する間の空き時間を埋めてくれた。本当にありがたい・・・
シャロは食事を何も食べなかったそうだ。

20時半、私が行く。22時半に眠る。

ルイが泣いているとのメールを見て必死に走ってタクシーに乗ったのに、家はまたしても平和だった・・・・

 

 

 

 

 

入院3日目

朝7時頃。もうシャロが起こされる時間。交代の間の独りぼっち時間が精神的な負担になっているかもしれないので、今日は1日夫に見てもらうことになっている。

「昨日、パパがいいって言って泣いてたよ」と言うと少し急いでくれたけれど、結局ついたのは9時過ぎ。

夫が着くと、毛布にくるまって

「もう1人でいいの!」と叫び、顔を見ようとしても暴れて抵抗する。

3歳の子にそんなことを言わせてしまうなんて・・・ごめんね・・・・・

 

この日も熱は下がらない。川崎病の兆候を見るためCTスキャンをとることになる。でも誰かが触ろうとすると大暴れする。鎮静剤を打ってスキャンした。
川崎病の気配はなかったので新しい抗生物質を飲むことになる。これはアイスクリームに混ぜてもらえる。よかった、ちょっとだけ楽しみができる。炎症の数値も下がってきているそうだ。よかった!ピークは過ぎようとしているのかな?

18時過ぎ、再び精神的に不安定になり始める。

「ママがいいの」とオムツを替えさせない。誰にも触らせない。

長い夜が不安なんだろう。私も昔入院したときに、夜が苦しくてたまらなかった。体が動かせず、することもないのに点滴などが邪魔でよく眠れず、夜が永遠に続く気分だった。

22時に交代するために夫が病院を出た。相変わらずのんびりな夫・・・駆け足で向かったけれど、私が病院に着いたのは12時前。もう眠っていた。

ちょうどその時、看護師が来て点滴の管から薬を入れた。注入の痛みで目覚めて泣きわめくシャロ。もういろんなことをされるのは限界。たまらない、といった様子。いつものシャロじゃない。元に戻れるのかな。

 

 その頃ルイさんは・・・

みんながてんやわんやで注目していなかった隙に首がすわりました。

ひしゃげていた頭が丸くなり、湿疹が収まり、目がぱっちりし、鼻の形が整ってきて、ほんの数日でいきなり顔が変わった感じ。顔を見ながら「え?ルイ?顔変わったよね!?」とびっくりするレベル。スマホでちょっと前の写真を見直してもいきなり変わっています。もしかしたら別の子にすり替わってるかも。

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 目が合うと必ず笑顔になってくれますが、ちょっと離れただけで見失うようです・・・。

入院2日目

朝の4時に授乳で起こされる。

再び寝ようとしても寝付けない。

 

・・・

・・・

 

そうだ!シャロのところに行ける!
ルイは朝方はけっこうぐっすり寝る。シャロは朝方時々目を覚まして甘えに来るのだ。病院で目を覚ましてるかもしれない。

 

始発が始まったばかりの時間。外は冷たくて、耳や手がジンジンするけれど、ほとんど気にならない。アドレナリンがドバドバ出てる感じがする。

病室につくと、シャロは眠っていた。喉が腫れて息が上手にできないらしく、大きないびきをかいている。

起きるまでいようと思ったけれど8時になっても一向に起きる気配がない。時々目を開けたから話しかけたけれど、後で聞いたら気づかなかったらしい。

ルイが泣いているとメールが来たので、持って行った画用紙とクレヨンで、バイキンマンをやっつけるアンパンマンの絵を描いて帰る。私からシャロへの初めての手紙だ。

 

 

交代で夫が病院についたのが、10時前。駅で迷ったらしい(--;)

 

夫が病室に入ろうとすると、扉の外まで「帰りたいよ」という泣き声が聞こえてきたそうだ。たった1人で泣いていたんだって。

アンパンマンの絵、喜んでくれたそうだ。

12時にシャロが寝てしまったので、そのすきに交代。
私が着くと、また起きていた。

今日もただぼんやりしている。なんだか・・・心を閉ざしているように見える。

膝に乗せた。体がカンカンに熱い。でも抱っこされて少し気持ちがほぐれたようだ。
ちょっとずつおしゃべりを始めた。

 

「こことこことここ、ちゅーしゃされたの」
「がんばろうね。おうちに帰ったら、ケーキでお祝いしよう」
「シャロ、大きくなっておねちゅ下がったら、一人でイチゴのケーキちゅくるの。」

クリスマスに私がケーキ作ってるの見て、となりで粘土のケーキつくってたものね。

本を読んだりして過ごした。おやつにホットケーキが出てくるとうれしそうに食べだした。「これはシャロが好きなものね」とご機嫌。入院してから何も食べられてなかったようなのでよかった。
スポーツドリンクが許可されてるので、買ってあげたら喜んだ。これが病院生活の数少ない楽しみになった。

途中で、エコーをとることになった。歩けないので車いすで運ばれながら「帰りたいよ、帰りたいよ」と泣き続ける。
どれだけ説明されても、エコーが痛くないというのは子供にはわからない。これから何をされるかわからず連れていかれるのはどんなに怖いだろうか。汗ばんでぼさぼさになった髪、うつろな目で泣き続ける姿は、今までに見たことのないシャロの姿だった。

さらに、その後抗生剤の注入。シャロは叫ぶように「もうやめてよ、もうやめてよママと2人がいいの。パパと2人がいいの!」と看護師から逃げようと体をよじる。

16時。ルイが泣き止まない。

こんな状態のシャロを置いて帰らないといけないなんて。

「帰んないで
パパママも遅いからシャロちゃん泣いてたんだよ。
ちょっとしか寝れなかったから、いっぱい一人だったんだよ。
泣いててねれなかったの。パパママも遅いよ」

といってシャロが泣く。私は思わず思わず・・・泣いてしまった。

私が泣いたのを見て黙りこくってしまうシャロ。

気を取り直して明るい声で「パパが来るからね」と言って帰る。

 

病院から出たら今度はルイが心配になる。どれだけ泣いてるだろう。つい足が速くなる。電車を乗り継いで片道30分強。
なんだかお腹すいてる。そういえば今日パン1枚しか食べてないわ。睡眠も4時間くらいかな。

 

1時間後に夫が病室についたときは、熱がさらに上がっていた。ご飯も食べられない。
19時に「ずっといてよお」と言いながらも寝た。

その後20時に再び起きた時は、パニックだったらしい。帰りたいと連呼して暴れて叫ぶ。その後何度か小刻みに起きて泣いた。

23時前に夫が帰ってきたので交代で病院に行く。できたら朝方まで一緒にいてあげたい。

病室についたら、シャロは苦しそうな息をしながら寝ていた。うなされるようにして時々目を開けるけれど意識はない。

0時に看護師が熱を測りに来たら泣きながら起きた。
「お弁当が食べたい」と泣く。お腹すいているんだな。以前保育園で行った遠足を思い出しているんだろう。

私が隣で寝ていい?と聞くと、すねたように「これはこどものベッドだから。狭いから。ダメ」と言う。寝顔を見ていると、赤ちゃんの時の姿を思い出してしまう。

どうしてこんなことになったんだろう。
レアな病気で原因がわからずどんどん悪くなったらどうしよう。
退院したら元の精神状態に戻れるんだろうか。

 

朝4時、ルイが泣き止まないという夫のメールを見て病院を飛び出す。
病院の前は住宅地で、真っ暗で人が少なくてちょっと怖い。乗ったタクシーはびっくりするほど運転が下手。私より下手。初めて見た。ちょこちょこアクセル踏み込むからメーターが左右に揺れまくるし蛇行するからアニメの車に乗ってる気分。

 

家に着いたら、なんと夫もルイも平和に寝ていた。あやしてベッドに乗せたら泣き止んだらしい。

 

眠ろうとしても筋肉痛と不安で眠れない。

 

一方その頃、ルイさんはおっぱいを引きちぎるべく日々素振りに精をだしていました。
なんでおっぱいくわえてブン!って首振るの。なんで練習するみたいに何回もおっぱいの前で振るの。

 

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素振りをするルイさん

最近よく踏ん張ってる顔してうなってますが・・・もしかして寝返りの兆候?シャロは早かったから4ヶ月になると同時に始めた。ルイも成長スピード早そう。
それにしては体が1ミリも動いてないけれど。

自然の「寝返れ」という声は聞こえているけれどどこから手を付けたらいいかわからん、って感じでしょうか。