メンタル豆腐なのにオリンピック行きやがった!
町田選手と言えば町田語録。
古くからのファンの間では「彼ってそんなキャラじゃなかったのに!」と不満の声が上がってるらしい。
確かに、話が長くて哲学的なのは昔からあったけど、
『逆バレンタイン』するキャラじゃなかったのかも。
あの明らかに照れながら『今から言うぞ言うぞキャラ作るぞ~』ってはにかみかわいいんだけど。
なにせ、彼が演じるころには日本でバレンタインが終わっているので、ますます話題になりましたね。
もうかわいすぎてどうしたらいいのかわかりませんが、
こういった発言はすべて計算のもとにされている可能性が。
というのも、彼はしきりに「最後のオリンピック」と言っていましたが、
実際、彼の家ではこれ以上を目指すのが厳しいという現実があるようで。
フィギュアはお金のかかるスポーツですから、トップスケーターもいいとこの坊ちゃん嬢ちゃんが多い中、
一般家庭の彼の今は、親御さんのかなりの苦労の上成り立っているようです。
オマケにずっと無名だったからスポンサーがつく見込みもない。
ちょっと前にお母さんが倒れたらしく、
「もう自分が働いて楽にさせてあげるから、仕事は1つにして」と言ったそうです。
元々、アスリートと言うよりは芸術家な彼には、
オリンピックの後の道が見えているというのもあるのかもしれません。
で、どの道に行くにしても、彼にはもう少し知名度が必要。
今のままではアイスショーのギャラも上がらないし、
演出家としても伝手も知名度もないし、ってとこだったんじゃないでしょうか。
だから敢えてキャラを作りにいった。
もう1つの可能性は、彼の豆腐メンタル。
自分でも何度も「自分は弱い」「情けない」と言っています。
終了後のインタビュー、「自分は変わってなくて、ずっと弱くて、でもここに導いてくれたかけがえのない人たちのために最後まで強くあれたと思っている」が、胸に響いたんですが、
大西コーチのインタビューによると、彼は人一倍弱気だった。
でも、オリンピックに行く前の彼が「伊藤みどりのセリフに感銘を受けた。オリンピックに出る者はメダルを狙うのが義務だ」と言っていたように、
メダルを狙うために強く居続けないといけなかったんじゃないでしょうか。
そうじゃないと、心が折れちゃうかもしれなかったから。
オリンピック出場権獲得前の、「自分は第六の男」「できればオリンピックに出れたらうれしい」のメンタルに戻っちゃったんじゃないのでしょうか。
この期に及んで「8位以内に入れたらいいです(だれかさん)」って言っちゃったんじゃないでしょうか。
まあ、かなこさんはスマイル加点で許すとしても、
彼は国のためにも出場できなかった人たちのためにもメダルを狙い続けないといけないと思った。
でもそのメンタルを維持するのが彼にとっては至難の業だった。
だから強気発言を繰り返して、メンタルをそこに持っていき続ける必要があった気がします。
あの小さな体で、4回転の成功率は8割以上。
ベストの時の彼の演技を見れば、完全にメダル圏内。でも彼自身がそれを信じきれないままオリンピックに向かっていたのだと思う。なにせプルシェンコ見た時点で「足がすくんだ。今シーズンで一番弱い自分が心の底から現れ」ちゃう彼です。
でもちゃんと、試合終了後まで強気発言を繰り返した。
なんか、偉かった。
強気発言には代償が伴う(とくに日本では)。
確固たる芸術の一角であるはずなのに、ポエム的な発言に対する厳しさは世界一であろう(とくに同朋日本人がするとヤバい)
彼はその代償も覚悟で、なりふり構わずメダルを狙いに行ったのだと思う。
大西コーチも喜んだという
「やっと男になってくれた。ちょっと行き過ぎたけど」
と。
わたしたちのほとんどは、
彼と同じく弱い。
スイスイと壁に当たらず人生を潜り抜けていく器用な人をしり目に、
恥をかきまくりながらなんとかブロック積みを続ける私たちにとって、
もう完全体当たりのダサさ全開ですべきことをしようという決心を決めての行動ならば、
まじで偉大です。
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