サイレンなーい
みなさま月曜日のクリスマスイブをいかがお過ごしでしょうか。
甘っちょろい恋人たちのクリスマスが~とか言ってるスイーツどもに
クリスマスの真実を思い知らせにやってまいりました。
世界各国の恐ろしいクリスマスの伝承と習慣をお届けします。
悪い子はプレゼントがもらえない? 甘すぎる!
ドイツ系のみなさんは何かと怖い恰好をして怖いお祭りをやりたがる。
クリスマスも例外ではない。
オーストリアの一部を含む、アルプス地方のドイツ系のエリアでは、
1年間いい子にしていた子のところにはサンタさんが、
悪い子のところには、悪魔の化身、クランプスが行くのだそうです。
どんだけ悪いことをしたらこんな目に合うのか。
クランプスは背中に器を背負って現れる。
悪い子を捕まえると、器の中でおぼれさせたり、連れ帰って食べたりするのだそう。
「悪いごはいねが~」 寒いところの人が考えることは同じなのでしょうか
奴隷を連れたサンタさん
オランダやベルギーでは、サンタさんは、ピートと言う名前の肌の黒い男性を伴って現れます。これがなぜ怖いかと言うと、ピートは奴隷だと考えられていたから。
「違います、日焼けです」
また、ピートの描かれ方についても、差別的だとの指摘がある。
日本でサンタやトナカイのクリスマスコスチュームを着るのと同じ感覚で、
オランダの人たちはピートの格好をする。
近頃では差別を指摘されると、
「ち…違うよ、ピートは黒人じゃないよ。煙突の煙をかぶったから顔が黒いだけだよ」と言うのだそうだ。
ピートはみんなにお菓子を配る。
しかし悪い子はピートとサンタさんにスペインへと連れ去られてしまうのだそうだ。
怖いよ! スペイン怖いよ!
悪い子はプレゼントがもらえない? 甘すぎるⅡ!
悪いごはいねが~
ベルスニッケル、同じくドイツの一部の地域で信じられているキャラクター(妖怪?)
サンタ一味の1人ですが、単独行動を好む。
ボロボロの格好で、人相が悪く、悪い子を見つけると回りくどいことはせずに殴る。
今でもアメリカのドイツ系移民のコミュニティでは、クリスマスになるとベルスニッケルが子供しばきに現れるらしい。
プレゼントくれるけど盗みも働く
アイスランドでは、クリスマスの前の13日間、ユールの男たちと呼ばれる
精霊のような小人のような……ともかくなんかの妖怪が訪れると考えられている。
12日から1人ずつ現れて、
いい子にはプレゼントを、悪い子には腐ったじゃがいもを置いていく。
その13人の性格と特性だが。
ギリヤガー……13日に訪れて、ミルクを盗んでいく。
ステュフール……14日に訪れれる。残りかすを食べるためにフライパンを盗んでいく。
フロアスケリール……18日に訪れる。ドアを大きな音を立てて閉めるのが好き。
ビューナクラーキル……20日に訪れる。ソーセージを盗む。
グルガゲギル……21日に訪れる。窓からのぞき込み、盗むものを探す。
ケトクロクル……23日に訪れる。フックを使って肉を盗み出す。
ケルタスニキル……24日に訪れる。ろうそくを盗むため子供たちを付け回す。
来てほしくない!
ほとんど全員の特性が盗み、またはその他のちょっとイラッとすること。
恵まれない子はいっそ食ってしまえ
同じくアイスランドから。散々13日間盗みをされた挙句、
最終日には、新しい服を与えてもらえなかった子はユールの猫に食われてしまうのだそうだ。
服をもらえない上に食べられる。踏んだり蹴ったりなアイスランドのクリスマス。
でも食う。
お手伝いしてないなら腹を掻っ切る!
またまた、オーストリアを含むドイツ系地方から。
寒い地方では、冬至の周辺の時期は暗く、つらい恐ろしい時期だったのでしょう。
その頃の雰囲気を残した儀式がクリスマスと合体して今に至っています。
恐ろしいクランプスにおびえるだけでは事足りず、
ペルタと言う名の精霊もクリスマス前の12日間にはウロウロしています。
ペルタは美しい女性の姿と恐ろしい姿の2つを持ち、たくさんの悪霊を引き連れて村を回ります。
良い子にはコインを置いていきますが、
悪い子は腹を切り裂き、石を詰めるんだそうです。
特に、その年母親の言いつけどおりの編み物を仕上げなかった女の子には容赦ないのだとか。
怖いにもほどがある。
以上、世界各地のおとろしいクリスマスの伝承でした。
メリークリスマスを。