子供のころ、アメリカの西海岸に住んでいました。
シアトル・ポートランド・バンクーバー・・・。世界でももっとも住みやすいと言われる地域で、差別は少なく、緯度は高いけれど温暖で、台風も地震もなく、自然豊かで、それはよい場所でした。
そんな楽園で過ごした子ども時代を振り返って、紹介したいと思うのです。
私が知っている西海岸はもう80年代。今では昔の話です。日本の80年代ですら若い人には「へ~」とおもしろがってもらえるほど過去の話になったので、80年代のアメリカ西海岸の話なら興味を持っていただける方も多いかと思いました。『怪盗グルー』でも80年代文化がいじられてましたね。自分の子どもの頃の60年代いじりを思い出します。
『ストレンジャーシングス』を見ていると懐かしさで悶絶しそうになる。そんな場所と時代のことを、自分自身が懐かしみながら書いていきたいと思います。
そして、最初に紹介するのは、なぜか鳥のこと。鳥はアノ場所での生活で、身近な存在だったのです。
私の家の裏側はちょっとうっそうとしていて、木がたくさんありました。そのためでしょうか、鳥がたくさんやってきました。
中でもよく見かけたのがこのロビンとブルーバード。
スズメ的な存在でした。でもすごくきれいでしょう?鮮やかな青だったのです。
ちょっとレアでしたが、ブルージェイもいました。
私の記憶ではもっともっときれいだったのですけどね。頭のとさかが王冠のようで。見かけるとちょっといい気分でした。
そういえば、ロビンは真っ青な卵を産むのです。
で、うちの庭に、小さなくぼみができていて、そこに、こんな青くて黒い斑点のある卵があったことがあって。
おもちゃみたいでびっくりしました。そこに巣を作っていたのか、なぜそこに卵があったのか、謎ですが。
それから、鴨も身近でした。日本の庭園にもよくいますが、うちのすぐ近くの公園では毎年鴨が産卵して赤ちゃんを連れていました。
だいたい、小川の脇の少しせり出したところに巣を作っていました。
ある年この巣を眺めていたら、卵の1つが割れ始めて、雛が出てきました。でも雛は勢い余って川の中に落ちてしまいました。
しばらくバチャバチャという音がしていましたが、しばらくして静かになってしまいました。
小川とは言っても底はけっこう深くて中まで見えなくて、どうしよう、虫取り網でもないだろうかと考えを巡らせても、取りに行くまでに手遅れになるのは明らかで、なすすべもありませんでした。今でも心の中にささくれとして残っている事件です・・・。