吠える主婦の絵日記

育児マンガとどうしようもない独り言。お気軽にコメントください!

【読書備忘録】感覚の影響 Sensation

なかなかおもしろかった。

Sensation: The New Science of Physical Intelligence (English Edition)

感覚がいかに心理に影響を与えるか、自分が選択したと思っているものがいかに周りの環境に影響されているか、ということを、たくさんの実験結果とともに紹介しています。

持っている物、見ている物が目の前の人に対する評価に影響する

●温かい飲み物を持っているだけで、目の前にいる人を「温かい」「優しい」人と思ってしまう
●寂しい時は温かいものを欲しやすい
●柔らかい、冷たい、重たい、高いなども同様。冷たいものを触れていると周りの人を「冷たい」と感じる。
●環境を整えることで相手の選択や自分に対する印象を操作することができる。

心の中にあるものが体に影響を及ぼす

●逆に「これは重要な物だ」と聞かされると、その物をより重たく感じる。
●重たい秘密を抱えていたりすると、体が実際に重たく感じる。
 重たい物を持ちたがらない人って、怠け者とは限らないのかも?実は重たい何かを心の中に抱えているのかもしれない。
●「できない」というステレオタイプをつけられるだけで成績が下がる。「女性は数学が苦手」というステレオタイプはそのまま結果に影響する。

色の効果

●赤という色は影響力が強い。女性をより魅力的に見せ、相手に恐怖を与える。格闘技では赤を着ている選手の方がよい成績を出しやすい。
●赤はすべての女性の性的魅力を上げる。ただし、外見の魅力となると、「やや魅力的」な女性(平均くらい)にしか影響がなかった。ひどく美しい女性やひどく外見が劣る女性に赤はあまり効果がない。普通のルックスの女性は赤を大いに利用すべし。
●色の効果を使いたいなら、背後にその色を設置するだけでOK。

匂いの効果

●ペパーミントの香りは記憶力アップに効く。
●甘い香りをかぐと人は親切になる。
●おいしい食べ物のにおいをかぐだけで社交的になる。
→社交が苦手な人はコーヒーの匂いなどを周りに置いておくだけでいいみたい。

パーソナルスペースとは

●脳の構造的にパーソナルスペースが人より狭い(人に接近するのが平気)な人がいる
●「パーソナルスペース」が侵されると、見ていなくても脳が反応することが分かった
●「パーソナルスペース」を侵されると、人は個性を出したくなる。
→個性的になりたがる人は、パーソナルスペースを侵されながら育ってきたのかもしれない。
→例えば、奇抜な商品を売りたいなら急にパーソナルスペースを侵害するといいらしい。空いていると思った店に急にどっと人がなだれ込んで混みだすなど。

体を洗うと心も洗われる

●体を洗うだけで過去の嫌悪感(罪悪感など)が流されたように感じる。ストレスを感じた時は風呂が有効なもう1つの理由。
●自分の体がキレイな時は他人に対して寛容になりにくい。
●つらい記憶は、書いて封筒に入れて封をするだけで楽になる。
●自由に歩き回った方が「枠にはまらない」アイディアを出せる。
●電球を見るだけでもひらめきが生まれやすい。

とにかく環境を整えること

要するに、慣用句は慣用句ではなくて…日ごろ何気なく使っている言葉も侮れないんだなあ。と。
形から入るというけれど、「這い上がりたい」なら高いところに這い上がってみると、脳にいい影響があったりするんだろうな。
小さな努力って大切だし、いい仕事をしたいとき、いい人だと思われたいとき、逆に相手に威圧感を与えたいときなど、匂いや服の色に気を配るとよいかもね。いじめられやすいなら赤いものを持ち歩くとか。

ちょっと物足りなさも

心理学ってどうなっていくんだろう。脳科学や遺伝子検査がどんどん発達していく中で。

この本で言えば、取り上げている例が西洋のものがほとんどだったり、追加検査のサンプルがすくなかったりして、少しかゆいところに手が届かない感があった。
心理学にとても興味があるためちょっと残念。

たとえば、感覚が先か?言葉が先か?問題。

世界中には同じような言い回しが多いと思う。日本語でも英語でも、「温かい人」「warm person」というと同じ意味だし。だけど、違う言葉もある。例えば、日本語では「smooth(なめらか)」な人という言い方はない。こういう、意味が違う言葉がどのような影響を与えるか調べてほしかったな。
紹介されている実験の1つでは、魚の匂いをかがせた方が疑惑の念を抱きやすかった、という結果があったのだけれど、これは「fishy」が怪しいという意味を持つ英語圏での実験。「魚臭い」が魚臭い以外の意味を持たない日本でも同じ実験をやってみてほしい。

fmkn.hatenablog.com

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