牙を抜かれた主婦の絵日記

育児マンガとどうしようもない独り言。お気軽にコメントください!

うた恋ってマンガが超オススメ

この漫画おもしろいよ~

これ読んで初めて和歌に込められた思いや語感の楽しみ方がわかった。
これまでは和歌のよさって少しもわからなくて。
でもこれを読んでからは、純粋に音楽を楽しむように、
和歌の名作を、「あ、これはきれいだな」と感じられるようになりました。

最初は3巻完結だったようで、在原業平小野小町から、
紫式部藤原公任等の話を挟みながら、
平安中期のスター、行成と清少納言の物語まで、
和歌を通じて読むことができます。
現在は4巻まで出ている様子。


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和歌の扱いが、小野小町の時代から変容していくのもなんとなくわかったし。

清少納言て大好きで。

別れた夫とのコミカルなやり取りから、意地を張ったような別れ方、
年下行成との恋愛にも似た友情と、
中宮定子への忠誠、
古代の話は想像を挟む余地が多くて楽しい。

何よりも、清少納言と共感するのは、キャリアウーマンとしての意識。
男と張り合おうとし、でもかわいく見せようともし、好奇心とかっこよさを大事にして、
自分の感性を売り出そうとするところ。現代の女性に共通しすぎてておもしろい。

行成に関わるエピソードは、
「どうせつきあってると思われてるんだし、いいでしょ、顔見せてよ」
「自分はブスでも声がかわいければ好きだなあ」
と常々言われていて、
断ってたのに、朝起きて化粧してたら誰かがいる気配がする。
義理の弟かと思って放っておいたのに振り向いたら行成で、
ニコニコしながら「見ちゃった」と言って、それ以降は平気で部屋に入ってくるようになってきた
という話が好き。

皇子へのプレゼントをする時に、
みなは趣向をこらしたものを上げたのに、
行成はシンプルに独楽を上げたところ皇子が一番気に入ったのはそれだった、
という彼の人柄が伝わるエピソードも好き。
愛妻家だったというけれど、
清少納言は、ちょっと憧れのお姉さんみたいな、ギリギリ友達のでもちょっと恋愛感情的なものがないでもない、みたいな人だったんじゃないかなと想像。
そんな年下君が自分に懐いて御簾の向こうから嬉しそうに寄ってくる場面を想像したりする。

「ずっと親友で」と約束したのに、疎遠になってしまった、
という枕草子の、やけにそこだけシンプルな文章からいろんな感情を読み取ったり。

枕草子、本当におもしろい。
定子の話をよく知ってから読めばなおさら。

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枕草子はもちろん、いろんな解釈本があると思うけれど、入門編としてオススメなのはこちら。 http://rcm-fe.amazon-adsystem.com/e/cm?t=mxia-22&o=9&p=8&l=as1&asins=4806125202&ref=tf_til&fc1=000000&IS2=1&lt1=_blank&m=amazon&lc1=0000FF&bc1=FFFFFF&bg1=FFFFFF&f=ifr

ここで描かれる清少納言の人格が、私は一番しっくりくる。現代語でしゃべってたら、こんなちょっと意地っ張りで高飛車で、たまにセンチメンタルになる、でも基本さっぱりした性格だったんじゃないかな。というか、そういう風に頭の中で描くのが好き。
枕草子は、写真がない時代に、清少納言の感性と巧みな言葉で、風景を切り取れる文学だったのだ、という説明にすごくなっとく。
枕草子は、ゴシップ誌で、ファッション誌で、週刊誌だったのだろうな。