世間では長引く風邪が流行っている中、シャロも元旦から突然発熱した。
今年最後の日は、近所のお祭りを元気よく一緒に見に行って、そこで売っていたたまこんにゃくを2本も食べたがった。焚火に見入っていた。もしかしたら、この時のこんにゃくがよくなかったのかな・・・?
その夜早めに寝たシャロ。早朝何度も目を覚ましては何やらグズグズ言う。わけわからず泣いたりするので私や夫も叱りっぱなし。
シャロが妙にわがままになるときは何かあるね、って夫婦で確認し合ったばかりだったのにまた、兆候に気づかずきつく当たってしまった。
朝になってから、ちょっと熱があることに気づいた。
寝かしつけても何度も起きて、「寂しい」といってリビングにフラフラやってきてた。
そのたびに「大丈夫」と部屋に戻す。
布団が冷たいと泣いても「すぐに温かくなるよ」と言って布団に入れる。
そしてお菓子食べながらお正月番組見てた。
一人がどうしても寂しいらしく、とうとうソファに寝転んでぼんやり大人のテレビを見ていたシャロ。
2日になっても熱は下がらず、足が冷たく震えが出て、まだ熱が上がりそうな気配。しかも首が腫れてきた。
でも病院はどこも正月休み。
3日になってまったく状況が変わらなかったため、たまらずタクシーで15~20分ほどのところにある総合病院で受診。
パパに「今日は注射しないから大丈夫だよ」と言われて病院に連れていかれたのに、
採血。しかも血管が細くてうまく採れなかったため2か所。
インフルエンザ陰性。RSも陰性。原因不明で熱とリンパの腫れがひどく、なんと入院することになってしまった。
風邪気味で家で待っていた私と電話口で話すと、シャロはか細い声で「ちゅーしゃされちゃったの・・・」と泣いていた。
お薬さえもらえればすぐに元気になって一緒に楽しいお正月を過ごせると思って待ってたのに・・・
しかもまだ原因が特定できない。
怖くて、嫌な想像ばかりしてしまって、検索魔になってしまう私。
その後シャロは点滴のためまた注射されてしまう。
シャロが眠ったので15時頃夫が帰る。タオル、パジャマ、子供用のタブレット、お菓子、気がまぎれそうなものを詰めて17時に私が病院に着いた時には、もう起きていた。
ベッドで何をするでもなく、ただぼんやりと横たわっていた。
私がついたら甘えるかと思ったのに、顔も見ず、「布団かけて。おみじゅとって」と命令してくる。
病院のルールを確認すると、テレビ禁止、差し入れも水、お茶、スポーツドリンクのみ可。本も読めない幼児がどうやって気を紛らわせたらいいんだろう・・・。
欲しがっていた食玩のおもちゃを渡してあげる。キラキラしてるハートのオブジェ。
「これは遊べない物ね。きれいなだけね」
と言うと、
「きれいなだけなのね」とつぶやきながら眺めていた。その後もずーっと大切そうに持っていた。
しばらくしたら、堰を切ったようにおしゃべりをはじめた。
「パパとタクシーに乗ってきたんだよ。シャロが眠たいって言ったら、パパがもうすぐ着くよ、って言ったの」
「先生たちシャロの名前知ってるんだよ。◎◎シャロってよばれたの」
18:30に夫から、ルイが泣き止まないから助けてとのメール。ルイは哺乳瓶を受け付けない。
ほとんど荷物を出しただけで、何もできなかった。
「パパと交代するよ」と言うとそっぽを向いたまま小さくうなずいた。私が出ていくときもこっちをむかず、ただ横たわってそっぽを見続けてる。
夫はシャロが眠るまで付き添った。
眠るまでシャロは、
「寂しくて眠れないよ、おうち帰りたいよ。
帰りたいけれど、どうやってお外に出たらいいかわからないから帰れないの」と夫に訴え続けたそうだ。
テレビ禁止にちょっと驚いたものの、まだまだ入院については「ゆっくりできて環境もかわってそこまで悪くない」ものととらえていた私。この後試練が待ち構えていた。
いっぽう、あまりかまってもらえなくても平和にしてくれてるルイ。
哺乳瓶さえ使えたらなあ・・・。ビッグベビーのため母乳のみにしてたけれど、1日1回くらいは哺乳瓶をくわえさせておけばよかった。哺乳瓶口に当てるだけで顔真っ赤にして激怒です。