どうも、産後太り中のギ―子さんです(サーターアンダギー子さん、略してギー子さんです。ちなみにサーターアンダギーは人生で2回くらいしか食べたことがありません。ツイッターの会話のノリであだ名をつけられてしまいました)。
産後太りしていますが、11月は子供の幼稚園面接や七五三があるためダイエットを決意しました。新生児抱えて新しい服を買いに行くことができないため、産前の服を着なくてはならないからです。佐々木希にライバル心を感じたことも原因として認めます。
さらには、いつの間にかシミが増えた顔、むっくりしてきた肩回り、毛のなびく脛などを実母が上から下までまじまじと見て
「あなた、トータルでお直ししてもらった方がいいわ」という母性溢れる助言をしてくださったため、色々思いなおすところがあり、こんな本を読みました。
『Stop the Clock: The Optimal Anti-Aging Strategy(時計を止める:最適なアンチエイジング戦略)』
科学的な観点から正しいアンチエイジングの方法を検証した本です。新生児がいるのですぐにはエステにも整形外科にもいけないんでね。
この本の内容がとてもよかったので、自分用まとめを兼ねてご紹介します。
アンチエイジングの決め手となる3つのキーワード
オートファジー(自食)
細胞内での異常なタンパク質の蓄積を防いだり、過剰にタンパク質合成したときや栄養環境が悪化したときにタンパク質のリサイクルを行ったり、細胞質内に侵入した病原微生物を排除することで生体の恒常性維持に関与している。このほか、個体発生の過程でのプログラム細胞死や、ハンチントン病などの疾患の発生、細胞のがん化抑制にも関与することが知られている。
要は、古くなった細胞のクリンナップのようです。年を取るとクリンナップがうまくいかず、ジャンクが溜まる。パソコンと同じですね。
この本では、オートファジーを進めることによって老化した細胞のクリンナップを行い、老化を止める方法が紹介されていました。
オートファジーは、栄養環境が悪化すると促進されるそうです。栄養がないから自分を食べちゃうってことでしょうか。
栄養環境を悪くする方法…それは断食です。
植物性化学物質
一部の植物性化学物質には、AMPK(代謝マスタースイッチ)をオンにする作用が認められています。身も蓋もない言い方をすれば「野菜や果物は体にいい」ってことですね。
従来考えられていた「食物繊維とビタミンがあるから体にいいよ」よりももう1歩踏み込んで、それぞれの植物に、未知なものも含めていろんないい物質が入っていて、思ってたよりも、ずっといいもんだった、って感じです。
よく知られているのは赤ワインに入っているレスベラトールですね。AMPKをオンにするほか、ミトコンドリアの生成を促す作用などがあるそうで、人体実験でも一定の効果が見られているとか。ただし、赤ワインでとれる量は少なく、効果的と考えられる量が150ミリグラム/日に対して、ボトル1本に5ミリグラム程度しか入っていないので、アンチエイジング用に摂取するのならサプリを使うべきなんだそうです。
ウコンや、ブロッコリなどに含まれるスルフォラファンもネズミやショウジョウバエ実験でAMPKに作用したそうです。
玉ねぎやソバ、リンゴに含まれるケルセチンも細胞を若返らせる効果が期待できるものの、まだ研究が少ないとのこと。
このように、果物や野菜にはまだ未発見のものも含めて様々な効果的な物質が入っていると考えられるため、まあ、食事でとれるものなので、積極的にとるといいよね、という話でした。
その他、線虫などの実験動物に対して効果があった物質は、カフェイン、リチウム、カテキン、アスピリンなどだそうです。コーヒーや緑茶なんかはやっぱりとっても体にいいようで、長年のコーヒーいいのか悪いのか論争では、ここでは「いい」側に一票入れている、という感じです。
ホルミシス
人体に有害な物質でも、少量ならばよい影響を与えることがある現象のことです。破壊を起こすことによって再生を引き起こし、アンチエイジングするという方法として紹介されていました。
この本では主に筋トレを行うことで人体に適度なストレスを与えて再生を促す方法が紹介されていました。
アンチエイジングー実践編
週1断食
1930年代から、動物に与える食べ物の量を減らすことが寿命を延ばすことは知られていたそうですが、ハッキリとした理由はまだ不明なのだそうです。前述したように、断食を行うことによってオートファジーが行われるというのも1つですが、タンパク質摂取を抑えることにより老化も促す成長ホルモンの分泌を抑えられることも関係しているようです…が、タンパク質は筋肉を作るのに必要なため、完全にカットはNG。老化ホルモンを出さずに筋肉を作るのに必要なたんぱく質の量を摂取するのは難しいので、週1回の半日断食がおすすめなんだとか。
オートファジーの観点から言うと、20代の健康な人ならば、オートファジーを開始させるにはだいたい12時間の断食でよいと思われるそうです。今広く実施されている断食は、16時間断食。夕食を6時に食べ、翌日の朝食はスキップする方法。コーヒーや紅茶は空腹を柔らるうえ、コーヒーはオートファジーを促すのでとってOK。
野菜と果物!
炭水化物が血液の当分濃度を上げてインシュリンの放出を増やすため避けよう、という炭水化物抜きダイエットが流行ったり批判されたりしていましたが、実際にインシュリンの値を低くすることによりネズミなどの実験で、寿命が延びたという結果があるそうです。
完全に抜きがいいかどうかはさておき、ある程度炭水化物を減らすよう意識しておくべきのようです。実際炭水化物って何も考えてないとどんどん増えちゃいますよね。
代わりに取るべきなのはそう…ザ・「思ってたよりいろんな効果がありそう」野菜と果物です。
筋トレ
この本ではアンチエイジングの方法として、筋トレに重きを置いています。
アンチエイジングに効果のある運動とは、ある程度体に負荷を与えるものであるべきで、普段の運動量を上回るものでないといけない。要するに、普段から筋トレやランニングをしている人は、定期的にそれを上回る負荷を体に与えなくてはならないのだそうです。
アンチエイジング生活のススメ
ザクっとまとめると、老化を止めるのは、プチ断食・野菜・筋トレ、ということになります。
とは言っても、運動のしすぎは体へのダメージが強すぎてしまったり、断食のし過ぎは新てしまったりなど、何事にも適量があるわけで。
この本では
週に1、2回断食、週に1、2回筋トレ
という生活が推奨されていました。
筋トレの内容は、
・30秒間の腕立て伏せー1分休憩ースクワット30秒
・30秒スプリントー1分歩くースプリント(6回)
というった、短期間で筋肉をたくさん使うものでした。なお、筋トレした日は肉、卵、ヨーグルトなどで、プロテインを十分に補うべきだそうです。
注意点とまとめ
根拠となる論文もしっかり明記されていたり、作者がゴリマッチョなイケジジイ風な割に、とてもちゃんとしている本と言う感じでした。
ただし、「古来からしてきた生活に適応するよう進化してきたため、同じ生活をすることが健康にいいはず」という論については、よく聞くしそれっぽいけれど、信ぴょう性が薄い気がしました。
過去に呼んだサイクス博士の本によれば、500年もあれば人間は環境に適応して進化するそうで。
この本でも、「人類は最も長い間低カロリーで重労働をする生活をしてきたのだから、その生活に適して進化しているはず」ということを根拠として使っていますが、すでに人類が高カロリー時代に合わせて進化している可能性だってあるはず、とは思いました。
なお、アンチエイジングを促すものの中には、成長を止める効果を持つものもある様子(成長を促すホルモン=老化を促すホルモンであることもあるようで)。そのため、まだ成長途中にある人はアンチエイジングに取り組む際は注意が必要。充分育ち切った人はやりすぎなければ実践するとよさそう。
また、骨がもろくなっている高齢者なども断食は危険。断食は健康な成人向けのもので、過度なものはお医者さんのアシストが望ましいようです。
糖尿病やそのほかの病気を持っている人もお医者さんにご相談を!とのこと。
なんでも適度に。度を越したいならプロの手に、ってことですね。